発行1657年-1658年
直径 51ミリ
量目58グラム
ザクセン選帝侯の一人、ヨハン・ゲオルク2世が騎乗した姿が描かれている。
ヨハン・ゲオルク2世は30年戦争後のザクセン経済の建て直しに努め、織物やガラス工場を設立し、炭鉱や銀鉱を開発した。
一方、フランスのルイ14世に倣ってザクセンに絶対王政の軌道を敷いた。
ヨハン・ゲオルク2世はアウグスト強王の3代前にあたるが、ザクセン選帝侯家はすでにこの時代にはヨーロッパ有数の豊かさを誇り、大庭園の造営はそうした権力と富を誇示しようとしたものであったといえる。
ヨハン・ゲオルク2世の興味は政治や外交よりもむしろ音楽や芸術にあった。
ルイ14世に倣ってドレスデンに大規模なバロック様式の宮殿・庭園・オペラ劇場などを建設し、内外から多数の音楽家を招いた。
バロック前期の巨匠ハインリヒ・シュッツを筆頭に、優れた音楽家を擁していたほどである。
この大型銀貨はヨハンゲオルク2世の顔までしっかりと残っている。
直径51ミリの大型銀貨だけに迫力がある。
XFのグレードのものを2011年にオークションで見たが、それ以来見ることはなかった。
ハプスブルク家の神聖ローマ皇帝、ハンガリー王、ボヘミア王である
フェルディナント3世の追悼記念貨として発行された。
NGCでの総鑑定枚数は3枚のみ。
稀少なコインである。